埼玉のおしぼり業者、在庫山積 飲食店取引先も打撃

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の延長は、営業時間短縮要請の対象である飲食店のみならず、その取引先にも深刻な打撃を与えている。

 「おしぼりの注文本数で飲食店のお客さんがどれだけ少なくなっているかが分かる。緊急事態宣言の延長で閉店する飲食店が増えるのではないかと不安だ…」

 埼玉県内を中心に布おしぼりのレンタルや販売などを手掛けるマキ商会(同県志木市)の社長、酒巻剛さん(50)はこう語る。

 1月以降、取引先のうち飲食店約150店舗が休業した。営業を続けている店でも客が激減しているといい、結果、マキ商会の売り上げは感染拡大前に比べて約4割落ち込んだ。会社の倉庫には在庫のおしぼりが山積みになっている。

 政府は、飲食店の取引先支援のために支給する一時金の上限額を40万円から60万円に引き上げることを決めた。しかし、マキ商会は売り上げ減少幅の要件が満たされていないため、支給対象にはならないという。

 感染拡大防止の観点から布おしぼりが敬遠される風潮も悩みの種だ。使い捨ての紙おしぼりへのシフトが進む中、マキ商会は、扱っている布おしぼりの抗菌効果の高さを強くPRするとともに、新たな取引先の開拓や紙おしぼりの販売にも力を入れている。

 酒巻さんは「飲食業界が停滞する中、どの業種が『元気』なのか。アンテナを張りながら活動したい」と前を向いた。

(内田優作)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ