改正特措法成立 関西の知事は評価 飲食店主は悲嘆

 改正新型コロナウイルス特別措置法と感染症法が3日、参院本会議で成立したことを受け、関西の知事は「感染抑止に効果がある」と前向きな受け止めを示した。一方、営業時間短縮などの「命令」に従わない事業者に対する罰則が設けられたことに、飲食店主は「(罰を科されたら)店を畳むしかない」と悲嘆した。

 「(知事としての)責任が重くなる。感染拡大防止に資するかどうかをよく考え、罰則の適用は慎重に判断しないといけない」

 成立に先立つ3日午後、大阪府の吉村洋文知事はこう語った。

 改正特措法では、都道府県知事は、事業者に営業時間短縮などを命令できる。政府案で刑事罰となっていた罰則が、与野党の修正案で行政罰に見直されたことについて吉村氏は「妥当だ」と指摘。「府民には疫学調査や入院の要請にぜひ応じてほしい」と求めた。

 また吉村氏は、緊急事態宣言の前段階となる「蔓延(まんえん)防止等重点措置」が新設されたことにも賛意を示し、「都道府県での独自の宣言に法的根拠を持たせ、緊急事態宣言にならないように地域で(感染拡大を)抑えることが大原則だ」と述べた。

 また、兵庫県の井戸敏三知事も3日、「行政罰ではあるが、罰則を背景に(疫学調査などの)協力を保てる環境が整ったといえる」と前向きにとらえた。その一方、知事の権限強化については「(行使にあたっては)慎重な判断をする必要があるだろう」と話した。

 苦境が続く飲食店関係者からは、法律の具体的な運用への不安の声があがる。大阪市の繁華街・ミナミにある鉄板焼き屋の男性店長(30)は「経営が苦しいから午後8時以降も営業しているのに…」と表情を曇らせる。

 この店は緊急事態宣言の再発令後も午後11時半まで営業を継続。それでも売り上げが回復することはなく、長期間にわたり厳しい経営を強いられている。男性店長は「過料を科されても払えるお金は店に残っていないので、そのときは店を畳むしかないと思っている。飲食店の人間はこれからどうすればいいのか」と嘆いた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ