日本、中国に海警法への懸念伝達 ハイレベル海洋協議

 日中両政府は3日、東シナ海をめぐる問題などについて話し合う「日中高級事務レベル海洋協議」をテレビ会議方式で開いた。日本側は中国海警局の船が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に繰り返し侵入している問題を取り上げ、1日に施行された海警局に武器使用の権限を付与する海警法に対する懸念を伝えた。

 加藤勝信官房長官は3日の記者会見で「海警法が国際法に反する形で適用されることがあってはならないとの考えから、強い懸念をしっかりと伝達した」と述べた。

 海警法は、国家の主権や管轄権が外国の組織、個人に侵害されたときは「武器の使用を含めたあらゆる必要な措置」を取れると明記している。中国が領有権を主張する尖閣諸島周辺で操業する日本漁船だけでなく、海上保安庁の巡視船も対象となる可能性がある。

 協議で、日本側は同法の適用範囲などをめぐって中国側に説明を求めたとみられる。尖閣周辺の領海侵入などについても受け入れられないとの立場を改めて伝えた。ただ、中国側は尖閣の領有権など独自の主張を繰り返したもようだ。

 協議には、日本外務省の船越健裕アジア大洋州局長と、中国外務省の洪(こう)亮(りょう)・国境海洋事務局長の両国団長をはじめ、日本側は防衛省や海上保安庁など、中国側は国防省や海警局など、関係省庁の代表が出席した。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で見送っており、開催は令和元年5月以来になる。

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