経済支援延長ちぐはぐ 資金補填で後手、「トラベル」は早計

 一方、早々に延長が決まった政府の観光支援事業「Go To トラベル」では感染拡大状況とのズレも大きくなっている。

 トラベル事業は当初、1月末が実施期間のめどだったが、赤羽一嘉国土交通相は昨年12月4日、今年6月末まで実施する意向を表明。その後、緊急事態宣言の再発令に伴って全国で一時停止を余儀なくされた。

 赤羽氏は今月26日の記者会見で「1月末から2月初頭にかけて政府全体で再開の可否を判断する」と述べた。観光業者支援の重要性などを踏まえた方針だが、緊急事態宣言中に再開を決めることになりかねない。

 ただし政府による経済支援の重要性は明らかだ。政府はこのほか、売り上げが急減した中小企業や個人事業主に対する実質無利子・無担保融資について、日本政策金融公庫など政府系の金融機関での申請期限を3月末から、今年前半までに延長するなどしている。

 東京商工リサーチによれば令和2年の全国の企業倒産(負債額1千万円以上)は前年比7・3%減の7773件。コロナ禍で経済活動が縮小する中でも倒産件数が2年ぶりに減少した要因に公的支援があることは間違いなく、政府支援が終われば企業倒産が増加に転じるおそれもある。

 政府は必要な経済対策や期間延長などで、適切なタイミングでの判断や対応が一層求められる。

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