経済支援延長ちぐはぐ 資金補填で後手、「トラベル」は早計

 新型コロナウイルスの拡大で11都府県に2度目の緊急事態宣言が出される中、政府による経済支援策の延長判断にちぐはぐさが目立っている。企業に対する資金面での支援策では期限ぎりぎりでの延長が相次ぐなど後手に回るケースがある一方、早々に延期を決めた観光支援事業「Go To トラベル」は一時停止に追い込まれた。政府による経済支援は企業倒産抑制などに効果をみせているだけに、適時適切な意思決定の重要性が増している。

 「(企業が払った休業手当を補填する)雇用調整助成金の特例措置などを延長すべきだ」

 20日の衆院本会議で立憲民主党の枝野幸男代表は、2月末に期限を迎える特例措置の延長を求めて語気を強めた。

 この時の菅義偉首相の答弁は「雇用情勢を踏まえ、今月末までには示せるようにする」との内容にとどまった。しかし2日後の22日、政府は特例措置を延長すると決定。期限は新型コロナ感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除された月の翌月末までとした。

 雇用調整助成金は雇用を維持する企業に休業手当の一部を補填する制度。新型コロナを受けた特例として日額上限が従来の倍近い1人あたり1万5千円に引き上げられている。政府はこうした雇用維持の「命綱」の延長を野党にせかされて決断した形になった。

 政府の対応の後れを感じさせる事例は他にもある。

 今月13日の衆院議院運営委員会では、共産党の塩川鉄也氏が、売り上げが落ち込んだ中小企業などに現金支給する持続化給付金について、15日に迫っていた申請受け付け終了の方針を撤回するよう要求。西村康稔経済再生担当相の答弁は「必要な対策を機動的に講じる」との内容だったが、政府は2日後の15日、申請書類の準備に時間がかかる場合など特段の理由があれば、申請受け付けを2月15日まで延長すると決めた。

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