農地守る「担い手」めぐり初コラボ 農水・国交の3有識者委員会

 人口減少時代の農山村の土地利用を考える農林水産省の有識者検討会の第6回会合が22日、オンライン形式で開かれ、農地を守る「担い手」をめぐり、農水省の別の有識者検討会、国土交通省の有識者委員会の3者が初めて一堂に会して議論した。委員からは「地域おこし協力隊」など都市から農村への移住者に期待する意見が相次いだ。

 この日参加したのは、農水省の「新しい農村政策の在り方に関する検討会」で座長を務める明治大の小田切徳美教授と、国交省で人口減少時代の国土の管理や利用のあり方を検討している「国土管理専門委員会」事務局の職員。新型コロナウイルス感染症を受け農村への移住志向が高まる中、3つの委員会の課題に重なる部分が多いことから、この日の議論となった。

 小田切教授は、地域づくりを支える外部人材を育成するための研修制度の新設や、移住者らが農業を含む複数の仕事をする「半農半X(エックス)」、「マルチワーク(複業)」といった働き方への支援について検討状況を説明。「地域に飛び出していくような技術と哲学を持った地域づくり人材を育て、多様な農への関わりを応援していきたい」と狙いを語った。

 委員のうち、東京大の安藤光義教授は「農地の担い手は個人だけでなく、かつて農業公社が担ったように、重層的な仕組みを考えてもよいのではないか」と指摘。新潟県阿賀野市農業委員会の笠原尚美氏は「もし、『半農半X』で農業をしようという方から農業委員会へ(小規模な)農地あっせんの相談があったら、わだかまりがあると思う。そうした方々は地域の担い手ではあるが、現行の農地法では、農業の担い手といえるかどうか、考えるところがある」と述べ、法制度の課題をにじませた。

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