茂木外相、コロナ禍であえての対面外交 中国にらみ中南米、アフリカ歴訪

 茂木敏充外相が中南米、アフリカの7カ国を歴訪している。政府・与党内には新型コロナウイルスが再拡大する局面での外国訪問に慎重論もあったが、日本の存在感を示すには対面外交が不可欠と判断した。台頭する中国をにらみ、日本が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」への協力を各国で訴えている。

 「中南米は日本から見れば地球の反対側だが、バイデン新政権が発足する米国とは深い関係を持つ。国際秩序などについても緊密な連携が必要な国々だ」

 茂木氏は9日、5カ国目の訪問先となるブラジルからオンライン形式で記者会見し、中南米外交の重要性を強調した。東シナ海や南シナ海をめぐる中国の問題も各国要人と協議したことを明かした。一連の外遊は4~14日の日程で、10日からはアフリカのセネガルとケニアを回る。

 今回の歴訪には異論もあった。年明けから緊急事態宣言の発令が視野に入ったこともあり「このタイミングの外遊は国民の理解を得られない」(自民党中堅)との声が上がった。外務省にも慎重意見があった。

 ただ、中国の動きを牽制する意味でも対面外交は効果的だ。中国は米国との対立が激化する中、大規模なインフラ投資や貿易を通じ中南米やアフリカへの関与を強めている。

 台湾と外交関係を結ぶ国が多い中南米では、分断工作も活発化させる。茂木氏は周囲に「米新政権の発足や中国をにらんでも中南米やアフリカで日本の存在感を高める必要がある」と語る。

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