政治回顧2020 中国との距離感、政権の外交に影響 新型コロナ対応

 新型コロナウイルスの感染拡大は、日本の外交にも大きな影響を与えた。とりわけ、日中関係は春に予定していた習近平国家主席の国賓訪日が延期となり、覇権主義的な傾向を強める中国への接し方を再考する時間も生まれたといえる。

 「今春、桜の咲く頃に、習近平国家主席が国賓として訪日される予定です。春節、オリンピックなどの機会を通じて、さらに多くの中国の皆さまが訪日されることを楽しみにしています」

 中国人の海外旅行が活発になる春節の休暇がスタートした1月24日、北京の日本大使館のホームページに当時の安倍晋三首相のメッセージが掲載された。新型コロナウイルスの感染が広がる前に準備されたものだったが、事態は想定とは逆の方向に進むことになる。

 同じ24日、外務省は新型コロナが発生した武漢市のある湖北省全域への渡航中止勧告を発出。2日後の26日には、安倍首相が武漢に滞在している邦人について、「あらゆる手段を追求して希望者全員を帰国させる」と表明した。

遅れ

 「武漢から始まって、世界各地で帰れない人たちを日本に帰した。大変なオペレーションだった」

 外務省幹部は振り返る。

 茂木敏充外相は1月26日、中国の王毅国務委員兼外相に電話会談で協力を要請。29日、チャーター機の第1便が発生源とされる武漢の海鮮市場近くの居住者らも乗せ、羽田空港に帰国した。第5便までのチャーター機で帰国した邦人は約720人に上った。

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