《独自》茂木氏、来年2月にも訪米の意向 次期国務長官と会談へ

 茂木敏充外相は24日、産経新聞のインタビューに応じ、早ければ来年2月にも訪米し、次期国務長官に指名されたブリンケン元国務副長官と会談する意向を示した。菅義偉(すが・よしひで)首相の初訪米に先駆けて外相同士で協議し、日米首脳会談の成果につなげる考えだ。

 茂木氏は「日程調整はこれから」としつつ、首相の訪米についてバイデン政権が発足する来年1月20日から「1~2カ月」後をめどに調整する考えを示した。その上で「トランプ政権はトップダウンで物事を決めたが、バイデン政権は積み上げていくアプローチをとる可能性が高い。外相会談で粗ごなしをして成果のある首脳会談につなげるのも一つの考え方だ」と述べた。

 中国公船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での活動については「日本の領海や接続水域に入ってきて日本の漁船を追尾している。こういった行動は許されない。なくしてもらう」と非難。11月の日中外相会談で、王毅国務委員兼外相に日本側の立場を明確に伝えたと明かした。

 来年の自民党総裁選への対応については「新型コロナウイルスを乗り越えることに集中すべき時期だ」と述べるにとどめた。

 茂木氏のインタビューの一問一答は次の通り。

 --来年1月に新たな米政権が誕生する

 「バイデン新政権になっても良好な日米関係、強固な日米同盟は変わらない。バイデン氏は米副大統領や上院の外交委員長を経験し、日米関係の強化に深く関わっている。日米同盟の重要性をよく理解していて頼もしく思う。日米関係は地域や国際社会の平和、繁栄のために極めて重要な土台だ。協力を深めていきたい」

 --菅首相は来年2月の訪米に意欲を示している。茂木氏がそれに先駆けて訪米し、新たな日米関係に布石を打つ考えは

 「米新政権が発足していないので日程調整はこれからだ。菅首相とバイデン氏の電話会談では、できるだけ早い時期に会うことで一致している。(来年1月20日に)新政権が発足してから1~2カ月くらいかなと思っているが、しかるべきタイミングで調整したい」

 「私自身もブリンケン次期国務長官が正式に就任された暁には早期に外相会談を行いたい。トランプ政権はトップダウンで物事を決めたが、バイデン政権は積み上げていくアプローチをとる可能性が高い。外相会談で粗ごなしをして成果のある首脳会談につなげるのも一つの考え方だ」

 --尖閣諸島周辺では中国側の活発な活動が続いている

 「相次ぐ領海侵入、さらには接続水域内での航行が今年、過去最高を記録したこともあり国内世論も中国に対して厳しい見方が強まっている。先月の王毅氏との外相会談でも、私から尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海の情勢をはじめ日本の立場や懸念を明確に伝え、中国側の具体的な行動を強く求めた。尖閣諸島は日本固有の領土であり、歴史的にも国際法上も疑いがない。領有権の問題は存在しない」

 --中国側に求める具体的行動とは

 「日本の領海や接続水域に中国の公船が入ってきている。さらには日本の漁船を追尾する。こういった行動は許されない。なくしてもらう。自分の国の領海に勝手に他国の船が了解なしに入ってくることはあり得ない。当然の主張をしている」

 --自民党からは尖閣諸島に避難港や船だまりを整備すべきとの声もある。今までと違うアクションを取る必要性は

 「どうにか中国の行動を止めたいという思いの表れだと理解している。私も気持ちは同じだ。日本として『力による一方的な現状変更はダメだ』と伝えている。国際法にのっとり、法の支配の下で問題を解決していくことが基本だ」

 --延期になっている習近平国家主席の国賓来日については反対論も根強い

 「具体的な日程調整をする段階にはない。この認識には変わりはない」

 --茂木氏の訪中は

 「主張すべきは主張して中国側の前向きな対応を求めるという観点から、直接会うことは重要だ。ただ、今の時点ではその調整にも入っていない」

 --18日の閣議で地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策や長射程ミサイルの開発方針が決まったが、敵基地攻撃能力を含む抑止力の強化は引き続きの検討となった

 「相手側の攻撃能力や攻撃の意思を削減させるさまざまな手段も抑止力の強化に含まれる。日本にとって望ましい安全保障環境を実現する観点から、さらに議論を深めていく」

 --来年は自民党総裁選が控えている。出馬の意向は

 「総裁候補に名前を挙げてもらえること自体は光栄なことだ。仲間や地元の期待には応えていかなければいけない。一方で、日本や国際社会の現状を見ると、いかに新型コロナを収めるかが最優先課題であることは間違いない。経済も相当なダメージを受けている。これを乗り越えることに集中すべき時期だ。その上で考えるべき問題ではないか」

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