横田哲也さん「国民全体が怒りを」 拉致問題解決へセミナー開催

 北朝鮮による拉致被害者家族会と支援組織「救う会」などは11日、東京・永田町の参院議員会館で、北朝鮮情勢に詳しい専門家らを交えたセミナーを開催し、被害者救出の方策など局面打開に向けた取り組みを議論した。

 セミナーの冒頭、加藤勝信官房長官兼拉致問題担当相が「あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で取り組む」と語った。

 北朝鮮向けラジオ「自由北朝鮮放送」を韓国で運営する金聖●(=王へんに文)(キム・ソンミン)代表は、録画映像で参加。金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(ヨジュン)党第1副部長の存在感が増していることをめぐり、「正恩氏が、自分の寿命が尽きつつあることに気付いたのでは」などと分析し、正恩体制の崩壊が「日本人拉致の最終的解決を引き寄せる道になる」と主張した。

 救う会の西岡力会長は、新型コロナウイルスが北朝鮮内でも蔓延(まんえん)するなどし、民衆らの不満が募っていると指摘。北朝鮮が日本に支援を求めてくる可能性もあり、「(交渉の)チャンスが来ている」との見方を示した。

 被害者家族では、横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=の弟の哲也さん(52)や、有本恵子さん(60)=同(23)=の父、明弘さん(92)が参加。哲也さんは「拉致問題を考えるとき、『日本は軍事力を持っていない』などとあきらめがちになるが、絶対に勝つという意識があれば、正義が勝つはず」と改めて解決への決意を表明。「国民全体が、『同胞が現在進行形で蹂躙(じゅうりん)されている』という怒りを持ってほしい。そして、政府はその怒りを盛り上げてほしい」と、後押しを求めた。

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