「バイデン政権」で不気味な円高再発か 腰が引けている日銀の長期国債買い入れ、デフレ圧力高進も

【お金は知っている】

 投票後、もめにもめてきた米大統領選だが、トランプ大統領がバイデン陣営の政権移行チームへの国家機密情報の提供を容認したことで、「バイデン政権」の発足がより現実味を帯びてきた。

 米株式市場は新政権への期待から活発な商いが行われている。特に、鍵となる新財務長官の最有力候補がイエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長とあって、財政・金融一体化が進みそうな情勢も影響する。

 が、待てよ。気になるのは円ドル相場だ。そういえば、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)勃発後、じわじわと円高が進んでいる。これまでの民主党政権はドル安円高政策をとりがちで、特に1990年代のクリントン政権第1期目(93年1月~97年1月)はひどい目にあったね。

 では、今はどうなっているのか。

 グラフは今年1月以降の日銀とFRBの各資金発行額の前年同期比増加率(%)と円ドル相場の推移である。一目瞭然、FRBは猛烈な勢いでドル資金を発行しているのに対し、日銀の円資金発行は7月以降、増えてはいるものの、まさにドル資金の膨張に圧倒されている。それに引きずられるように、じわじわと円高傾向が定着してきた。

 ドルに対する主要国通貨の資金発行量の多寡が為替レートに影響すると喝破したのは、ヘッジファンドを使った通貨投機で著名なジョージ・ソロス氏で、ドル資金発行に対する円などの資金発行量の比率は「ソロス・チャート」呼ばれる。グラフはまさにその通りの展開を見せているように思わせる。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ