日本の経済打撃、要因はコロナより失政だ 慢性デフレで消費税増税、菅政権は現実直視すべき

 米国はトランプ大統領を筆頭にマスクをつけずに、平常通りの消費生活や生産活動をしようとする機運が根強いから、コロナ感染拡大を防止できなくても、経済活動はさほど萎縮していないのだろうか。それに比べ、日本は国民総マスク姿で、何事も自粛しがちな国民性ゆえに、経済活動の戻りが遅いのだろうか。

 日本のような規律を重んじる国民性はドイツなどにも共通するが、欧州の一部も米国と同様、コロナ感染症の抑制には手を焼いている。それでも欧州経済の落ち込みは日本よりは軽い。米欧ではコロナ感染のクラスター発生が頻発するのだから、企業の生産は止まり、飲食サービス業は客が少なくなるなど、経済活動は不安定になるはずだ。

 筆者は、日本の経済打撃が米欧よりも大きい根本原因はコロナというよりも、経済失政にあるとみる。昨年7~9月期は消費税率10%への引き上げ前だが、景気は下り坂にあった。消費税増税のせいで10月からデフレ圧力が激しくなり、今年1~3月には成長率の落ち込みが加速した。そして4~6月はコロナ・ショックの直撃だ。

 政府は慢性デフレという基礎疾患を消費税増税でこじらせた揚げ句にコロナ病に襲われたのだ。菅義偉政権は現実を直視すべきではないか。(産経新聞特別記者・田村秀男)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ