日豪首脳会談 「円滑化協定」に大枠合意 中国念頭「インド太平洋」推進

 菅義偉首相は17日、オーストラリアのモリソン首相と官邸で会談した。海洋進出を強める中国を念頭に、安全保障分野の連携強化に向け、自衛隊と豪軍の共同訓練などに関する「円滑化協定」の締結で大枠合意した。自衛隊が豪軍の艦艇や航空機を守る「武器等防護」実施のために調整を進めることでも一致した。

 菅首相が9月の就任後、国内で外国首脳と会談するのは初めて。約80分間の会談で両首脳は法の支配など「自由で開かれたインド太平洋」の推進に向けて緊密に連携していくことで一致した。米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領に対し、引き続き協力を求めていくことも確認した。

 円滑化協定は部隊が国外で活動する際の法的地位や税の扱いなどを定める。共同訓練や災害救援で相手国を訪問する際の手続きを簡素化することで、往来を円滑にする狙いだ。今後、締結に向けた作業を進める。

 両首脳は共同声明を発表し、中国が活動を活発化させる東シナ海や南シナ海について「深刻な懸念」を表明したほか、香港情勢にも「重大な懸念」を共有した。

 中国はオーストラリアから新型コロナウイルスの発生源をめぐる調査を求められたことに反発し、豪州産品の輸入制限などを行う。両首脳は「貿易は政治的圧力をかけるための道具として決して使われてはならない」と確認した。モリソン氏は17日午後、都内で安倍晋三前首相とも会談した。

 一方、防衛省は17日、日米印豪の海上共同訓練「マラバール」の第2弾を同日、インド沖のアラビア海で開始したと発表した。3~6日にベンガル湾で実施した第1弾に続く訓練。オーストラリアの参加は2007年以来で、日米印豪には連携を強化し、中国を牽制(けんせい)する狙いがある。

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