インド、ASEANで国産装備品輸出の実現可能性調査 防衛省

 防衛省が防衛装備品の輸出促進策として、インドと東南アジア諸国連合(ASEAN)内の3カ国で実現可能性の調査を始めたことが13日、分かった。南シナ海やインド洋で活動を拡大している中国を牽制(けんせい)するため、装備品の輸出を通じ防衛協力関係の強化を図る。調査は日本国内の商社に委託し、民間のノウハウを売り込みに活用する考えだ。

 防衛省は9月に丸紅エアロスペース、伊藤忠アビエーションの2社と契約し、丸紅がインド、伊藤忠がインドネシア、ベトナム、マレーシアを担当する。2社はそれぞれの国で装備品の状況や需要などを調査し、将来的な輸出につなげる。

 国産の装備品をめぐっては、8月に三菱電機がフィリピンとの間で、戦闘機やミサイルを探知する警戒管制レーダーを輸出する契約を結んだ。完成品としては、平成26年に防衛装備移転三原則を策定して以降初めてとなり、第1号が誕生するまでに6年を要した。

 26年以前は、装備品の輸出を事実上全面禁止した武器輸出三原則があったため、国内の装備品メーカーは輸出実績に乏しいのが現実だ。

 ただ、中国の海洋進出に警戒感を高めるインドやASEANの国々は、レーダーや艦船など装備品取得への意欲を強めている。

 10月にベトナムを訪問した菅義偉首相は同国との防衛装備品・技術移転協定で実質合意した。インドとマレーシアとはすでに協定を締結しており、インドネシアとの間でも協定締結に向けた協議を進めている。

 「自由で開かれたインド太平洋」を掲げる日本は、インドやASEANとの関係強化を急いでいる。商社が持つ人脈も生かして装備品の輸出が実現すれば、定期整備や教育のための人事交流だけでなく、共同演習などにもつなげやすいとみている。

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