拉致問題「家族に伝えて」 横田めぐみさんの弟、拓也さんが中学校で講演

 昭和52年11月、中学1年だった横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=が、新潟市で北朝鮮工作員に連れ去られてから15日で43年となるのを前に、弟の拓也さん(52)が7日、東京都立川市立立川第七中学校で全校生徒を前に講演をし「未来を背負う皆さんに拉致問題をわがこととして考えてほしい」と訴えた。

 同校では平成15年から、めぐみさんの父で6月に87歳で死去した滋さんと母の早紀江さん(84)が4度講演したが、高齢や病で27年が最後となっていた。

 即時解決を目指した救出運動は、拉致問題の膠着(こうちゃく)で子供世代の家族に引き継がざるを得ないのが実情で、拓也さんは「親世代は高齢で一刻の猶予もない。子供世代にも伝える使命があるが、受け継がなければならないことを平然と受け止めてはいけない」と悔しさをにじませた。

 講演で、拓也さんはめぐみさんについて「ひまわりのような存在。(双子の兄弟の)哲也とのけんかの仲裁に入ってくれた。明るい家族だったのに、姉がいなくなり、家の中がまるっきり違う世界になってしまった」と憤った。

 北朝鮮については「人の尊厳を踏みにじり、残酷極まりない国家。13歳の少女が国内で拉致されたことは主権問題でもある」とし、「世論に忘れられることが一番怖い。私が話したことを、家に帰ったら家族に伝えてほしい。絶対に被害者を取り戻したい」と風化への懸念をにじませた。

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