日本学術会議、問われる存在意義 軍事・防衛研究に反対だけでなく世界トップの素粒子研究も“不支持” 国防ジャーナリスト小笠原理恵氏が緊急寄稿

 菅義偉首相が、新会員候補6人の任命を見送った政府機関「日本学術会議」に注目が集まっている。左派野党やメディアは「任命拒否だ」と大騒ぎし、政府・自民党は「民営化」を含めた行政改革の検討を始めた。年間10億円以上の税金が投入される学術会議の深刻な問題点とは何なのか。国防ジャーナリストの小笠原理恵氏が緊急寄稿した。

 学術会議は、1950年と67年、2017年に「軍事目的のための科学研究を行わない」という趣旨の声明を出している。日本を取り巻く安全保障環境が厳しくなるなか、特定の政治勢力の影響なのか、あまりにも固執している。インターネットやGPSなど、軍事・防衛研究から始まった先端技術は数えきれない。

 では、学術会議が民生研究では効果的な活動をしているのかというと、そうとは思えないケースがある。

 わが国は素粒子の研究では、世界のトップクラスを走っている。この分野の最先端テーマであるヒッグス粒子や、宇宙を構成するダークマター(暗黒物質)などを解明するため、日米欧などの物理学者が東北・北上山地に巨大実験装置の次世代加速器「ILC(国際リニアコライダー)」を誘致・建設する計画がある。

 高エネルギー加速器研究機構の吉岡正和名誉教授は「日本は経済大国ですが、意外なことに、これまで大規模な国際プロジェクトをホストした経験はありません。ILCが日本に立地すれば、それは我が国で初めての経験となります」と、宮城県気仙沼市のHPで語っている。

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