【争点・大阪都構想】介護、水道事業 「役割分担の徹底」例外も

 大阪都構想は「役割分担の徹底」を柱とする。大阪市が担う約3千の事務のうち広域的な仕事は大阪府に、住民に身近な仕事は特別区に割り振ることで、効率的な行政運営を実現できる-という考え方だ。

 松井一郎市長(大阪維新の会代表)は「都構想は役所の改革。担い手が変わるだけで市民の生活は変わらない」と繰り返し強調する。ただ、生活に身近でも特別区に割り振られない仕事がある。その一つが介護保険だ。

 住民から保険料を集め、介護サービスに給付する介護保険事業は原則、市区町村が担うが、都構想では4特別区でつくる「一部事務組合(一組)」が運営する。府市は「公平性や効率性を確保するため」と、その狙いを説明。4特別区で連携し、財源を確保して運営する方が、少子高齢化が進む中でもより安定的に事業を続けていくことができるためだ。

 だがこの制度設計に対し、介護プラン作成などに携わるケアマネジャーの団体「大阪市介護支援専門員連盟」は9月末、介護保険事業や福祉施策の具体的な見通しを住民に説明するよう求める要望書を市に提出した。

 一組は、複数の自治体が共同で住民サービスを行う仕組み。意思決定は構成団体の議員らが参加する組合議会で行われる。市役所で開いた会見で、同連盟の三浦浩史会長は、特別区の介護のニーズに対して、「一組では意思が反映されづらいのではないか」と指摘。介護保険事業と連動する高齢者施策の多くは特別区に移されるため、一体的な運用ができない懸念があると訴えた。

 これに対し市側は、各特別区が高齢者施策の計画策定とともに、介護保険事業計画についても策定することになると説明。「特別区の地域実情や住民ニーズを反映した介護保険事業が展開される」と主張している。

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