政府の働きかけ奏功、韓国の動きは巧妙化 独の慰安婦像撤去 

 さらに茂木敏充外相は2日、マース独外相との電話会談で、「東西分裂から一つの街が生まれ、さまざまな人が共存するベルリンに像が置かれることは適切ではない」と、撤去を強く要請した。マース氏も「日本の強い懸念は理解した」と応じたという。茂木氏は9日、産経新聞の取材に「適切な対応がなされた。歓迎したい」と語った。

 公共の場に設置された慰安婦像が撤去されれば、2018年のフィリピン・マニラ以来となる。安倍晋三前政権は歴史認識をめぐる対外活動を強化し、菅義偉政権もこうした方針を継承している。今回も外務省と官邸が連絡を取り合いながら対応した。

 今回、外務省は外相会談のやり取りなどの公表を避けた。撤去に向けた動きを韓国側に察知され、妨害が入ることを防ぐためだ。日本側の目をすり抜けるため除幕式の案内を直前まで出さないなど、韓国側は「動きをステルス化している」(外務省幹部)という。

 私有地に設置された像の撤去は難しく、韓国系住民が一定数を占める地域では自治体の理解を得にくいのも実情だ。政府は対外発信の強化など継続的な取り組みが求められる。(田村龍彦、石鍋圭)

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