政府の働きかけ奏功、韓国の動きは巧妙化 独の慰安婦像撤去 

 ドイツの首都ベルリン市ミッテ区で先月、韓国系市民団体が中心になって設置した慰安婦像について、地区当局は8日、設置許可を取り消し、14日までに撤去するよう求めたと発表した。政府が、慰安婦問題について最終的かつ不可逆的な解決を確認した平成27年の日韓合意の趣旨などを丁寧に説明したことが奏功した。ただ、韓国側の動きは巧妙化しており、粘り強い対応が欠かせない。

 同区のシュテファン・フォンダッセル区長の声明によると、慰安婦像は芸術作品として設置が申請され、「戦時における女性への性的暴力に対する反対」を表すものとされていた。

 だが、実際は「第二次世界大戦下における日本軍の振る舞いのみをテーマにした」ものだったとして「日本国内やベルリンでいらだちを引き起こした」と指摘。区長は「区が国家間の歴史的な論争で一方に肩入れすることは避けねばならない」との見解を示した。

 ドイツでは自治体の権限が強い。外務省は今回、在独日本大使館などを通じ、政府だけでなく区も含め、日韓合意や日本の立場などの説明を重ねた。“敵失”もあった。ベルリンの像の製作費などを支援した韓国の慰安婦団体は不透明な会計処理などの疑惑が浮上し、国内外で厳しい目が注がれている。日本側はこうした経緯も説明したとみられる。

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