自民党、挙党体制アピール 憲法審進められるかは未知数

 自民党は8日の憲法改正推進本部の役員会で、挙党体制で改憲に臨む姿勢を鮮明にした。衆参の憲法審査会の停滞を打ち破りたい考えだが、党内外の理解を得られるかが焦点となる。

 「意見を述べ合っているだけではなく、具体的に推進していく努力をしなくてはならない。わが党の大きな責任だ」。二階俊博幹事長は役員会でこう述べ、改憲の実現に意欲を示した。

 本部長の衛藤征士郎元衆院副議長は4項目の党の改憲「イメージ案」を年末までに具体的な条文案にする考えを表明。同本部の人事では党の「本気」を示すため、麻生太郎副総理兼財務相が閣内にいる麻生派を除く党内6派閥の領袖(りょうしゅう)を顧問に就けた。事務総長には、衆院憲法審の与党筆頭幹事を続投する予定の新藤義孝元総務相を起用。推進本部と憲法審の意思疎通を高める狙いがある。

 衛藤氏は役員会後の記者会見で、「公明党と緊密に連携する。憲法改正に積極的な政党と連携していきたい」とも強調。必ずしも憲法改正に積極的ではない公明党や、野党で改憲議論に前向きな国民民主党や日本維新の会と歩調を合わせる考えを示した。

 自民党は衆院憲法審査会長に細田博之元幹事長を充てる人事を内定している。衛藤氏と同様、安倍晋三前首相の出身派閥である細田派の幹部だ。菅義偉(すが・よしひで)首相は衛藤氏に「(改憲を)前に進めてほしい」と指示したといい、憲法改正を目指す安倍氏への配慮もみえる。

 一方、野党時代に策定した憲法改正草案を重視する同本部顧問の石破茂元幹事長は衛藤氏らの方針に異議を唱えている。また、野党第1党の立憲民主党は憲法審の開催に消極的で、自民党内には「『自民党の条文案がまとまらない限り開催に応じない』と言い出しかねない」(党中堅)との懸念もある。(沢田大典)

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