二階派がパーティー 「主流派」確保も選挙区競合で他派警戒

 自民党二階派(志帥会、47人)を率いる二階俊博幹事長は7日、東京都内で開かれた同派の政治資金パーティーで所属議員に一致結束を訴えた。同派は先の総裁選でいち早く菅義偉(すが・よしひで)首相支持を表明。勝利の立役者として「我が世の春」を満喫する中、派閥の勢力争いが絡む次期衆院選の候補者調整をめぐっては、公認権を持つ二階氏の影響力強化に警戒感が広がっている。

 「党の中心的なグループとして皆さんの思いを国政で果たしていきたい」

 二階氏がパーティーで自信たっぷりにこう語った後、来賓で出席した首相は「党と政府が一体でなければならない中、二階先生に引き続き幹事長をお願いした」と持ち上げた。2人について党の幹部職員は「関係は固い。幹事長の影響力は安倍晋三前政権以上に増すのではないか」と話す。

 二階派の勢いは党人事を見ても明らかだ。選対委員会では、新設の「選対委員長代行」に吉川貴盛元農林水産相が就任。これまで最大派閥の細田派(清和政策研究会、98人)の議員が多かった筆頭副幹事長には、旧民主党出身の山口壮元外務副大臣が抜擢された。経理局長や党紀委員長も二階派が取った。

 同派の特色は固い結束だ。4日には山口県宇部市で開かれた派重鎮の河村建夫元官房長官の集会に二階氏ら20人が集結。河村氏の地元・山口3区での出馬を模索しているとされる岸田派(宏池会、47人)の林芳正参院議員を牽制(けんせい)した。

 とはいえ、この集会には党内から「強権的だ」との不満が出ている。特に二階氏が党公認候補をめぐり「現職優先」の方針を示したことについて、岸田派幹部は「その言葉をそっくりそのままお返ししたい」と反発する。

 岸田派の吉川赳衆院議員(比例東海)は静岡5区を地盤とするが、平成29年の前回衆院選は希望の党の細野豪志元環境相に敗れた。細野氏はその後、二階派特別会員となったが、自民党には入党できておらず、「現職優先」の解釈によっては次期衆院選の候補者選びで吉川氏が優位になる可能性もある。

 二階派は北海道7区、群馬1区、新潟2区などでも他派閥と競合。候補者調整、党運営で細田派や第2派閥の麻生派(志公会、54人)などを刺激すればしっぺ返しを食らいかねない。二階派内からも「やり過ぎて遺恨を残せば党運営に支障が出る」と懸念が出ている。(広池慶一)

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