入国制限緩和、五輪に向けた地ならし

 政府が新型コロナウイルスの水際対策として実施している全世界対象の入国制限を緩和するのは、経済を重視する菅義偉(すが・よしひで)首相の姿勢を反映したほか、来夏の東京五輪・パラリンピック開催に向けた地ならしの意味合いがある。ただ、専門家の中には国際的な人の移動に伴う感染再拡大を危ぶむ声もある。ここにも政治と科学のせめぎ合いがある。

 「感染拡大防止と社会経済活動の両立を図っていくために対策に全力で当たってほしい」

 首相は25日の政府の新型コロナの対策本部でこう強調した。感染状況や空港での検査体制の拡充などに合わせ、入国する人数の上限を徐々に引き上げていく考えだ。

 政府が入国制限緩和を急ぐ背景には、コロナ禍での東京五輪・パラの準備が進んでいることがある。

 首相は23日、国際オリンピック委員会(IOC)と電話で会談したほか、不仲とされる東京都の小池百合子知事と官邸で会談し、東京五輪・パラで連携していくことを確認した。政府は同日、大会に参加する選手の入国を出入国時の検査で陰性であることを条件に受け入れる方針を決めた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ