洋上へのイージス設備案を提示 防衛省、アショア代替で

 防衛省は24日、自民党の国防部会・安全保障調査会の合同会議で、配備計画を断念した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア(地上イージス)」の代替策として、地上イージス用に米側と契約したレーダー「SPY-7」、射撃管制システム、発射機を洋上の移動式設備に置き、敵ミサイルの捕捉・迎撃を行うと説明した。洋上設備として、護衛艦▽商船の活用▽石油採掘などで用いる海上リグ-の3案を例示した。

 岸信夫防衛相は合同会議で「アショアの構成品を移動式の洋上プラットフォームに搭載する方向で、米国や事業者を交えて具体的な検討を速やかに進めたい」と述べた。

 防衛省は、ミサイル防衛を目的とした専用艦の新造や、イージス艦の増艦を検討してきた。専用艦を新造するなら、今回の3案のうち護衛艦や商船に地上イージス設備を載せる方法が想定される。ただし、護衛艦に載せる場合は、敵の戦闘機や艦艇、潜水艦などによる攻撃に対処する能力は一部省略し、必要人員やコストを低減する。

 イージス艦増艦の場合は、地上イージスの設備を転用し、敵に対処する能力も維持するとみられるが、高額な費用や人員が必要になるため、政府関係者によれば専用艦の新造を軸に検討を進める。年末までに決定する方針。

 いずれの案も地上イージス用装置の購入を解約せずに転用することで、米側への違約金の支払いを回避できる。一方、どれも世界的に前例がない試みで、正確な迎撃能力などの技術面で多くの課題を抱える。

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