「令和おじさん」令和の顔に 菅義偉新総裁、岸田氏も石破氏も寄せ付けず

 自民党総裁選で菅義偉官房長官(71)は377票を獲得し、89票の岸田文雄政調会長(63)、68票の石破茂元幹事長(63)を破り、第26代総裁に選出された。選出後には役所の縦割りや既得権益、あしき前例主義の打破などを打ち出し「国民のために働く内閣をつくる」と宣言。菅氏は15日に幹事長ら党四役を選任。16日召集の臨時国会で安倍晋三首相(65)の後継となる第99代首相に指名され、同日中に新内閣を発足する。

 決戦の舞台、両院議員総会が行われた東京都内のホテル。「菅義偉君をもって当選者と決定いたしました」と開票結果を告げるアナウンスが会場に響きわたる。わき起こった万雷の拍手の中で、新総裁に選出された菅官房長官は、ポーカーフェースのまま起立。ゆっくりと四方に頭を下げ、控えめに2度、両手を挙げて拍手に応えた。

 前評判通りの強さをみせた。今回の総裁選での有効投票数は534票。うち、菅新総裁は過半数の377票を獲得。ライバルの岸田政調会長、石破元幹事長に圧勝した。

 選出後のあいさつでは、新型コロナウイルス感染症の収束がいまだ見えない国難を念頭に「政治の空白は許されない」と力説。第2次安倍政権が発足した2012年12月から歴代最長となる7年8カ月間、官房長官を務めたことを紹介し「安倍首相の取り組みを継承し、進めていかなければならない」。ほおを紅潮させながら訴えた。

 首相交代は7年8カ月ぶり。菅氏は党内では無派閥で、世襲でもない議員が総裁に選ばれるのは異例となった。そして無派閥の立場から「役所の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打破し、規制改革を進める」と語り「国民のために働く内閣をつくる」と宣言した。

 その後の記者会見では、組閣など人事方針について「改革意欲があり理解を示してくれる人を中心に進めていきたい」と強調。菅氏は今回の総裁選で主要5派閥からの支持を受けた。15日には党内人事、16日には閣僚人事に臨むが、“恩賞ポスト”を望む5派閥からの影響を危惧する声がある。この状況に対し派閥の枠を超えた「適材適所」を強調した。

 衆院解散の時期については「悩ましい問題」とした。だが「コロナ問題の収束、経済再生」が優先だとし「専門家の先生方の意見を聞き、下火になってきたということでなければ難しい」と話した。憲法改正については「総裁として憲法改正に挑戦していきたい」とし、行政のさらなるデジタル化を推進する「デジタル庁」の創設を改めて明言した。

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