菅氏、党役員人事固める 麻生財務相は再任へ

 自民党は14日、安倍晋三首相の辞任表明に伴う総裁選の投開票を東京都内のホテルで行い、第26代総裁に菅義偉(すが・よしひで)官房長官(71)を選出した。菅氏は国会議員票、地方票とも圧倒し、7割以上の票を獲得。2位は岸田文雄政調会長、3位は石破茂元幹事長だった。菅氏は二階俊博幹事長(81)を留任させ、総務会長に佐藤勉元総務相(68)、政調会長に下村博文選対委員長(66)、選対委員長に山口泰明組織運動本部長(71)をそれぞれ起用する方針を固めた。麻生太郎副総理兼財務相(79)は再任する方向だ。

 菅氏は16日召集の臨時国会で行われる首相指名選挙で第99代首相に選出され、認証式などを経て16日中に新内閣が発足する。総裁任期は安倍首相の残りの来年9月までとなる。

 二階氏率いる二階派=志帥(しすい)会、47人=は菅氏支持を真っ先に表明。下村氏は細田派(清和政策研究会、98人)、佐藤氏は麻生派(志公会、54人)、山口氏は竹下派(平成研究会、54人)に所属し、支持を受けた各派を党幹部として処遇した形だ。菅氏と佐藤、下村、山口各氏は平成8年衆院選初当選の同期でもある。

 森山裕国対委員長(75)は続投させる方針。森山氏が所属する石原派(近未来政治研究会、11人)も菅氏を支援した。幹事長代行には無派閥の野田聖子元総務相(60)を充てる。

 菅氏は総裁選出後のあいさつで「役所の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打倒して規制改革を進めていく。国民のために働く内閣をつくっていく」と強調した。安倍首相は「令和時代に最もふさわしい総裁だ」とエールを送った。

 菅氏は記者会見で「思い切って私の政策と方向に合う人を登用して仕事をしなければ国民に申し訳ない」と述べ、人事は小幅にとどまらない可能性に言及した。衆院解散・総選挙の時期については新型コロナウイルス対策を優先する考えを重ねて強調。「収束後にやるのかといえば、そのようなことでもない」と慎重に判断する構えを示した。

 「デジタル庁」新設に向けた早期の法改正にも意欲を示した。憲法に関しては「現実とそぐわないことがたくさんある」と改憲論議の活性化を目指す考えを強調。北方領土問題について「四島の帰属を明確にした上で交渉する」と語った。

 総裁選は党大会に代わる両院議員総会で行い、国会議員票(394票)と、47都道府県連に3票ずつ割り当てた地方票(141票)の計535票(うち議員1人が棄権)で争われた。

 菅氏は党内7派閥のうち5派閥の支援を受け、地方票も6割を超えて377票(議員288票、地方89票)を獲得。岸田氏が89票(議員79票、地方10票)、石破氏は68票(議員26票、地方42票)だった。

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