菅直人元首相が「始末をつけろ」とゴリ押し 長島昭久議員激白!「中国人船長釈放」の舞台裏

 2010年9月の沖縄・尖閣沖中国漁船衝突事件をめぐり、当時外相だった前原誠司衆院議員が産経新聞の取材に対し、菅直人首相(当時)が逮捕した中国人船長の釈放を強く指示したと証言した(8日朝刊掲載)。同年11月に横浜市で開催予定だったアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に、中国の胡錦濤国家主席が来なくなることを恐れたという。事実なら、旧民主党政権による国家権力の横暴、国益毀損(きそん)の可能性があり、国民にもウソをついたことになる。この件を処理した仙谷由人官房長官(同、18年死去)から、舞台裏について聞いた元民主党で、現在は自民党の長島昭久衆院議員が激白した。

 「前原氏の証言は、紛れもない事実だ。菅政権の一部では、この内容は共有していたはずだ」

 長島氏はこう語った。

 事件当時、長島氏は民主党議員だった。菅政権が「検察の独自判断で船長を釈放した」と説明するのをみて、「国家の存立に関わるような判断を検察ができるはずがない」と疑問を持った。同僚議員にも呼びかけ、対中国戦略の見直しを迫る「建白書」を仙谷氏に手渡した。

 その後、仙谷氏を囲む数人の会合があり、「船長釈放の真実」を聞く機会に恵まれたという。

 長島氏は「仙谷氏は会合で、菅首相から『国連総会で訪米している間に、始末をつけておくように』という指示を受けたことを明かした。事件発生当時、(尖閣周辺の領海侵犯や、尖閣への不法上陸に対し)どんな場合に、どう逮捕するかというマニュアルはあったが、逮捕後のマニュアルはなく、混乱した。仙谷氏は、検察への指揮権を持つ法相が事件対応で右往左往するのを、厳しく叱りつけたとも話していた」と明かした。

 そのうえで、仙谷氏は「同様のことは、今後も多々起こり得る。事件を教訓に、君たちが政権内に入るときのために、しっかりと準備をしておきなさい」と、長島氏らに語ったという。

 当時の菅首相の判断をどう見るのか。

 長島氏は「明らかに失敗だった。中国に対して『日本には強く出れば、どうにでもなる』という間違ったメッセージを送ってしまった。私は、与党の一員で止められなかったことを反省し、野田佳彦政権による『尖閣国有化』では、反対意見にもひるまず、推進した。中国公船はいま、尖閣周辺に連日のように出現しているが、船長釈放のようなことは絶対にすべきではない。領土や主権に関わる問題には、決して妥協する余地はないのだ」と語っている。

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