自民党総裁選告示 菅氏が優勢 安倍路線の継承焦点

 安倍晋三首相(自民党総裁)の後継を決める総裁選(14日投開票)が8日告示され、石破茂元幹事長(63)、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)の3氏が立候補した。総裁選は国会議員票394票と47の都道府県連に3票ずつ割り当てられた141票の計535票で争われる。選挙戦は菅氏が党内7派のうち5派の支持を受けて国会議員票の7割程度を固め、優位に立っている。

 3氏は8日、党本部で行われた所見発表演説会と共同記者会見に臨んだ。

 石破氏は安倍政権と距離を置いてきた立場を踏まえ「成し遂げたいのは『グレートリセット』。もう一度この国の設計図を書き換えていくことだ。国の在り方を皆さんとつくり直していきたい」と強調した。東京一極集中を是正し、地方の潜在力を引き出すことを経済対策の主眼に据えた。

 菅氏は二人三脚で歩んだ首相の指導力に「最大限の賛辞」を贈った上で、アベノミクスや憲法改正などの路線を継承する考えを明言した。その上で「行政の縦割りを打破し、既得権益を取り払う。あしき前例主義を排し、規制改革を全力で進める。国民のために働く内閣をつくりたい」と意気込んだ。

 衆院解散・総選挙の時期は「新型コロナウイルスの感染状況を最優先すべきだ。国民は安心できる日常を一日も早く取り戻してほしいと思っている」と述べ、早期実施に慎重な姿勢を示した。党役員人事と組閣にあたっては「改革意欲のある人、専門的立場の人を優先したい」と語った。

 岸田氏も首相の路線を引き継ぐ考えを強調した。一方で、医療や介護などの分野で不安が強まっていると指摘し、「国民の声を丁寧に聞いて政治のエネルギーに変える。『聞く力』を再確認して新しい時代に向かっていかなければならない」と訴えた。経済政策として、格差是正と中間層の復活を重視する考えもアピールした。

 今回の総裁選は全国一斉の党員・党友投票を省略したため、多くの党都道府県連で予備選を行い、各組織が持つ3票の投票先を決める。新総裁の任期は首相が残した来年9月まで。

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