連続在職記録更新の二階氏 衰えぬ政局観 他派閥は警戒

 自民党の二階俊博幹事長(81)の通算の幹事長在職日数が8日に1498日に達し、田中角栄元首相を抜いて歴代トップとなる。同日告示の総裁選ではいち早く菅義偉(すが・よしひで)官房長官への支持を打ち出し、主要派閥が支持へと動くきっかけを作るなど政局観は衰えていない。菅政権が誕生すれば「幹事長続投」との見方もあり、記録をさらに更新する可能性がある。

 「党内に入ったヒビを修復しなければいけない」。8月下旬、二階氏は総裁選後の党運営について周囲に早くもこう漏らした。

 安倍晋三首相が8月28日に辞意を表明した翌日には菅氏と議員宿舎で極秘に会談。菅氏から出馬の意向を伝えられると「支持する」と後押しし、総裁選の流れを決定づけた。二階派幹部は「先手を打って主導権を握るのが二階流。幹事長の続投はほぼ確実」と語る。

 こうした政治手法には不満もくすぶる。総裁選に出馬を表明した岸田文雄政調会長を推す岸田派(宏池会)関係者は「密室政治はダメだ。総裁選を取り仕切る人が特定の候補を応援するのはおかしい」と強調。菅氏を支える麻生派(志公会)の重鎮も「支持表明をするときに二階派は声をかけてこなかった。フライングだ」と顔をしかめる。

 二階氏は平成28年8月に歴代最年長の77歳5カ月で幹事長に就任した。「連続2期6年」だった総裁任期を「連続3期9年」に延長する党則改正を主導。首相を一貫して支えてきた一方、「親中的」な外交姿勢が党内保守層の反発を招いたこともある。

 総裁選後の党役員・閣僚人事を見据えた派閥間のさや当ても始まっており、二階氏が新政権下で「ヒビを修復」するポジションに立ち、引き続き党を一つにまとめ上げられるか注目される。(広池慶一)

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