首相、トランプ氏に辞意説明 拉致解決に協力要請 「後継者も同盟強化」

 安倍晋三首相は31日午前、トランプ米大統領と電話会談し、辞任する意向を伝えた。首相はそのうえで「トランプ氏との深い信頼関係の下、協力を深め、日米関係がこれまでになく強固になったことに感謝する」と伝えた。また、北朝鮮による拉致問題の解決に向け、米政府の協力を引き続き求めた。

 両首脳が電話会談を行うのは今回で37回目。対面での会談を含めると51回目となる。電話会談は首相が28日に辞意を表明する前に米側から要請されていた。会談には菅義偉(すが・よしひで)官房長官らも同席した。

 トランプ氏は「最も親しい友人である安倍首相の辞任をさびしく思う。しっかり療養して健康を回復してほしい」と述べ、首相の強いリーダーシップに感謝を伝えた。首相は「私の後継者が日米同盟を強化していくことに変わりがないので安心していただきたい」と語った。

 両首脳は新型コロナウイルス感染症の治療薬やワクチンの開発で日米が協力することで一致。首相は地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画断念に伴う新たな抑止力強化策の検討状況を説明し、「具体化を進めていきたい」と語った。

 首相の辞任をめぐり、トランプ氏は28日に「偉大なる紳士だ。素晴らしい友人でもあり、最大限の敬意を表する。(首相とは)素晴らしい関係にあったので、誠に気の毒に思う」と語っていた。

 両首脳はトランプ氏が2016年11月の大統領選に勝利した直後にニューヨークで会談して以降、ゴルフをともにするなどして緊密な関係を築いていた。ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障担当)は回顧録で「世界の指導者の中で、トランプ氏が最良の個人的な関係を築いたのは安倍氏だった」と振り返っている。

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