首相辞意、沖縄にも衝撃 政局混乱で尖閣問題悪化を懸念

 安倍晋三首相の辞意表明は、南国の沖縄県でも衝撃をもって伝えられた。特に中国公船の領海侵入が相次いでいる尖閣諸島のある石垣市などでは「政局混乱に乗じて中国が挑発行動を強めるのでは」といった不安も聞かれた。

 「安倍首相は外交面に強く、日米関係を強化することで中国を牽制していた。残り1年の任期を全うしてほしかった」

 与那国町漁協の嵩西(たけにし)茂則組合長は残念そうに話した。今年5月には同漁協所属の漁船が尖閣周辺で操業中、領海侵入した中国公船に追尾される事件も起きており、「後任首相も毅然と対応してほしい」と訴えた。

 尖閣周辺では、28日も中国海警局の船2隻が相次いで領海に侵入している。

 石垣市の砥板芳行市議(自民党)は、「安倍政権の下で尖閣警備にあたる海上保安庁の巡視船が増強されるなど、功績は大きい」と評価した上で、「いまは国難。陣頭指揮にあたる首相の体調は万全でなければならず、辞任は、国を思っての苦渋の決断だったのだろう」と理解を示した。

 一方、沖縄県の玉城デニー知事は「大変驚いている。一日も早い回復をお祈りしたい」と述べたものの、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる安倍政権の対応について、「対話による解決を求めている県の姿勢とは相反する方向で工事を進めた」と批判した。

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