政府、中国ミサイル発射に危機感 官房長官「国際社会と連携」

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は27日の記者会見で、中国が南シナ海へ向けて26日に複数の弾道ミサイルを発射したとの情報について「最近の中国の活動は懸念を持って注視している。南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と述べた。「自由で開かれた平和の海を守るため、米国をはじめ国際社会と連携していく」とも語った。

 今回発射されたとみられる「東風(DF)21D」と「東風26B」はいずれも日本を射程圏内に収める。菅氏はミサイル発射の有無や詳細には言及しなかったが、「南シナ海をめぐる問題は地域の平和と安定に直結しており、わが国を含む国際社会の正当な関心事項だ」と中国側の動きを牽制(けんせい)した。

 新型コロナウイルスの感染拡大以降、米政府は対中包囲網形成に向けて周辺諸国との連携を強化。日本も茂木敏充外相がラオスやカンボジアなど親中国を歴訪したばかりだ。政府関係者は「周辺国が米国になびくのを防ぐため、中国は存在感を示したかったのだろう」と分析する。

 中国は尖閣諸島を含む東シナ海への進出も進める。外務省幹部は「中国はどこにでもミサイルを落とせる技術が既にある。その現実をよく理解すべきだ」と危機感をにじませた。(大島悠亮)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ