中国・習政権の「香港錬金術」止められるのはトランプ政権だけ! 米大統領選「バイデン氏勝利」なら加速も

 【お金は知っている】

 4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、日本が物価変動の影響を除く実質で前期比年率換算では27・8%減で、米国は同32・9%減、欧州ユーロ圏は同40%減と、日米欧の景気は戦後最悪の落ち込みだと主要各紙は報じた。

 対照的に中国はというと、前期比で22・7%増、年率に直すと実に127%増にもなってしまう。全体主義中国のGDPが共産党の数値操作の産物で、信憑(しんぴょう)性に欠けるとしても、他の経済指標を見てもかなりのプラス成長になっていることから、やれやれ、西側企業は2008年9月のリーマン・ショック後のように、中国成長市場幻想にからめとられかねない。

 夕刊フジの別の拙コラム「独話回覧」で詳報したように、中国の弱点は通貨制度が事実上のドル本位制であることだ。しかし、国際金融センター香港で発行されるハードカレンシー(国際決済通貨)の香港ドルを媒介すれば、紙切れの人民元は米ドルに換わる。

 この錬金術を停止させることができるのは米ドルの交換停止を辞さないトランプ政権しかないのだが、香港を拠点に中国の金融ビジネスで儲けようとする米ウォール街は香港ドルとの交換停止を警戒し、オバマ政権時代は副大統領で親中一辺倒だった民主党大統領候補のバイデン氏に期待を寄せているとも聞く。11月の米大統領選で「バイデン勝利」ともなれば、習近平党総書記・国家主席は勢いづくだろう。

 習近平氏とは何者か、中国政治分析の第一人者の石平さんに言わせると権力亡者で経済には無知なようだが、習氏本人はともかく、共産党政権は人民元のドル本位制をテコに極めて用意周到かつ巧妙に経済高度成長に成功してきた。香港に対する国家安全維持法の強制適用も香港の政治・情報流通を制圧し、香港市場のおいしい部分だけをむさぼり食う策略の一環なのだ。

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