夏休みに拉致問題考えよう 初のオンライン教室、早紀江さんがメッセージ

 北朝鮮による拉致問題について子供たちに知ってもらうため、産経新聞が主催した初のオンライン教室が21日、全国の小中高校生約20人が参加して行われた。拉致問題を取材してきた中村将(かつし)社会部長が、「解決のためには、皆さんがずっと忘れず、いろいろな人に問題を伝えることが必要です」と呼びかけた。

 横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(84)もビデオで参加。6月に87歳で亡くなった夫の滋さんに触れながら、「被害者家族は時間がありません。一刻も早い救出を」と訴えた。

■「風化させてはいけない」子供たちから質問相次ぐ

 オンライン教室では、全国から参加した子供たちから「拉致された人はどんな生活をしていたのか」「政府と私たちができることは何か」などと質問が相次いだ。プログラムの中では、参加者が文字で会話するチャットで質問を書き込んだり、感想を示す拍手ボタンを使ったりするなど、オンラインならではの双方向の交流も行われた。

 講師を務めた中村部長は「拉致被害者は、北朝鮮で工作員に日本語を教える仕事などをさせられた」などと問題の概要を説明。続けて、滋さんと早紀江さんの夫妻が連載してきた「めぐみへの手紙」を紹介した。

 「日本の国として一刻も早く、救いの手を差し伸べてほしい」とする記事を読み上げる際、中村部長は、「被害者家族は、祈る思いで暮らしている」と述べるとともに、「一番つらいのは自由のない拉致被害者であることを分かってください」と参加者に呼びかけた。

 早紀江さんのビデオメッセージが流されると、参加者は一様に真剣な表情で聞き入った。

 宇都宮市から参加した作新学院高1年、小杉あかりさん(16)は「めぐみさんの入学式の写真を見て、事件を身近に感じ、風化させてはいけないと思った。早紀江さんの話を聞けたことも貴重な体験だった。地方に住んでいるので、移動や時間の心配などがないオンライン教室はありがたかった。他の内容でも機会があれば参加したい」と話していた。

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