千代田区選管「不信任議決に当たらず」区長の主張否定 議員は地裁提訴

 東京都千代田区の石川雅己区長が区議会議長に提出した解散通知について、同区の選挙管理委員会は31日、「解散選挙の事由は発生しない」として無効と判断した。石川氏はこの決定に「選管がどのような見解を示しても、解散の効力は続いている」とコメントし、有効か無効かの判断は司法に委ねるべきだと主張。議員らは解散通知の無効確認と執行停止を求め、東京地裁に提訴した。

 石川氏は家族と購入したマンションの取引をめぐり、区議会が百条委員会で石川氏が虚偽証言したとして刑事告発を決めたことが不信任に当たるとして、7月28日に解散通知を議長宛てに提出していた。

 地方自治法は自治体の長による解散を「議会が不信任の議決をしたとき」と規定している。選管は31日、刑事告発の議決は同法が規定する不信任議決に当たらないと判断し、石川氏の主張を否定。高市早苗総務相も同日午前の会見で「告発の議決が不信任議決を意味するとは考えにくい」と述べ、石川氏の判断に否定的な見解を示していた。

 東京地裁に訴状を提出した小林孝也議長は同日夕、報道陣に「石川区長は私たちを議員ではないと言い続けている。自分たちの身分を早く回復させ、政治的空白をつくらないために提訴した」と述べた。

 区議会は同日、9月1日までの会期延長を決めたが、石川氏は「議会は存在しない」との主張を崩しておらず、今後も議会の空転状態は続くとみられる。区職員の一人は「お騒がせして区民の皆さまに大変申し訳ない。これまでと変わらず区民サービスに徹するのが、われわれの役割だと思っている」と話した。

 混乱が続く千代田区議会について、元都副知事の青山●(=にんべんに分の刀を月に)(やすし)氏は「今回の件は地方自治法の解釈に争いがあるところで生じた混乱だ。地方自治体は首長と議員を住民が直接選挙で選ぶ二元代表制であり、この問題に限らず一定の緊張関係は制度が想定しているところでもある。例えば全員協議会など、オープンな場で議論をして決着をつけるべきであり、それが政治家としての責任だ」と話している。

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