埼玉の休業要請 対策非徹底店舗に照準、「鞘の内」狙う

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、埼玉県が13日に実施した一部の「接待を伴う飲食店」への休業要請は、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく対応ではあるものの、その実効性は乏しい。感染拡大抑止と社会経済活動回復の両立を掲げる大野元裕知事は、本格的な休業要請という「強権発動」を避けながら、感染防止策を講じることに消極的な店舗に対応を促す「鞘(さや)の内」の効果を狙った。

 休業要請は、キャバクラ店、ホストクラブなどの「接待を伴う飲食店」のうち、業界のガイドラインに定められている「接客時のマスク着用」「客との距離確保」などの対策が徹底されていない店舗に対して13日午前0時に実施した。

 とはいえ、県は要請対象の店舗数すら把握しておらず、その姿勢に「本気度」はさほど感じられない。

 大野知事に近い県幹部は、今回の措置の狙いを「対策を講じていない店を追い込むことだ」と解説し、こう続ける。

 「適切な対応をとっていれば営業していいという『逃げ道』を用意している。今回の要請で感染者は一定程度抑えられる」

 埼玉県内では6月下旬以降、キャバクラ3店舗とホストクラブ1店舗でクラスター(感染者集団)の発生が認定され、従業員と客計50人以上の感染が確認された。

 別の県関係者によると、クラスター発生が認定された店舗の対策はずさんで「マスク着用や回し飲み防止といった基本的な対策さえ講じていなかった」という。裏を返せば、「普通の対策」さえ万全にしていればここまで感染は拡大しなかったとみることもできる。

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