政府、31日に「産業遺産情報センター」設置 徴用工、差別なし説明

 政府が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された長崎市の端島(はしま、通称・軍艦島)を含む「明治日本の産業革命遺産」を紹介する「産業遺産情報センター」を東京都内に設置することが30日、分かった。31日に開館記念式典を開く。軍艦島の元島民の証言動画や給与明細などを紹介し、朝鮮半島出身者が差別的な扱いを受けたとする韓国側の主張とは異なる実態を伝える。

 情報センターの設置は、韓国側の主張を受けた朝鮮半島出身の犠牲者を記憶にとどめるための措置。世界遺産登録への反発を避けるため、日本政府が平成27年に軍艦島を含む登録施設の一部に「意思に反して」連れてこられた朝鮮半島出身者の存在を認め、センターの設置を決めた。

 情報センターは東京都新宿区の総務省第2庁舎別館に設置する。先の大戦中を軍艦島で過ごした在日韓国人2世の男性が生前語った「周囲の人にいじめられたことはない」とする証言など、元島民36人の証言を順次動画で紹介。

 登録施設の三菱重工業長崎造船所(長崎市)で働いた台湾人元徴用工の「給与袋」などの遺品も展示し、日本人以外にも賃金が支払われていたことを示す。

 31日の記念式典は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて関係者のみで行い、一般公開は当面見送る。

 情報センターを運営する一般財団法人「産業遺産国民会議」の加藤康子専務理事は産経新聞の取材に対し「一次史料や当時を知る証言を重視した。判断は見学者の解釈に任せたい」と語った。

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