新型コロナ禍で読み解く日本・中国・米国と「世界のかたち」

 この『不変性』にはまた別の負の側面があります。新型コロナウイルス禍によって、訪日をはじめとする習氏の外遊日程がストップしてしまいました。集権化が進んでしまったがゆえに、中国の対外政策は習氏でないと展開も修正も非常に難しいなか、外国との政治交渉が滞ってしまい、経済面についていえば、外遊を利用して巨大プロジェクトを成立させる-といったことができなくなっています。

 また中国の対外政策に変化がないがゆえに、米中両国の対立の構図は新型コロナウイルス禍に関しても顕著になっています。本来ならば、『パンデミックとの闘い』は米中が協力できる分野です。実際、オバマ前政権ならば協力できたでしょう。ところが現状は非難合戦の観があります。たとえば米国側が『中国は新型コロナウイルスについてのデータを提供しない』と批判し、中国側は『米国は恐怖感をあおるばかりで非友好的だ』と応酬するといった具合です」

必然の米中「競存」時代

 --2013年出版の著書『中国のアジア外交』(東京大学出版会)には「中国は超大国アメリカとの対立をなるべく回避し、摩擦についてはマネージしていくことによって、自国の戦略的チャンスを確保しようとしている」とありますが、7年前の習政権発足以降、大きな変化があったということでしょうか。

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