【写真で振り返る2019】大阪ダブル選 桜の下 託された期待の行方は

満開の桜の下でも熱い戦いが繰り広げられた=4月5日、大阪市阿倍野区

満開の桜の下でも熱い戦いが繰り広げられた=4月5日、大阪市阿倍野区

 握手する2人の視線が同じ方向に向く。大阪府と大阪市の「府市一体」。選挙で何度も繰り返したその言葉を、体現するようなカットになった。

 桜舞う4月7日、投開票が行われた大阪府知事・大阪市長のダブル選。大阪維新の会代表で前府知事の松井一郎氏と、同じく維新の前市長、吉村洋文氏がそれぞれ立場を入れ替えて立候補するという奇策に出て、全国的にも注目された。

 その日の夜、大阪市中央区の大阪維新の会党本部は、報道陣と関係者ですし詰め状態だった。投票が終わった午後8時過ぎ、早々と当選確実の速報が流れ、会見場を熱気が包む。

 それから約30分後、新しい知事となった吉村氏と新市長の松井氏が姿を見せた。「身の引き締まる思い。重責に対する緊張感の方が高い」と話す松井氏。笑顔は多くなかった。

 万歳や花束贈呈もなく、カメラマンとしては寂しかったが、入れ替え立候補には少なくない批判もあり、気の抜けない議会運営が予想されることを思えば仕方なかったのかもしれない。

 選挙期間中、市内の小さな公園で行われた街頭演説会。「がんばってや」。満開の桜の下で、松井氏らに握手を求める行列ができていたことを鮮明に覚えている。来年は府市一体をさらに推し進め、大阪市を特別区に再編するという維新の看板政策「大阪都構想」の住民投票が再び実施される見通し。賛否いずれであっても、大阪の大きな転換点になるだろう。(写真報道局 彦野公太朗)

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