上皇さまへの謝罪や発言撤回なし、会議は途中欠席… 韓国議長、何しに来日したのか

【政界徒然草】

 慰安婦問題で上皇さまに謝罪を求めた韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長の来日は肩すかしに終わった。目的は東京で開かれた20カ国・地域(G20)国会議長会議への出席で、来日中に発言を謝罪や撤回するかが注目されたが、撤回はおろか、会議を途中欠席するなど不可解な行動が目立った。いわゆる徴用工訴訟に関しても日本側の受け入れが難しい案に言及するなど、首をかしげざるをえないような3泊4日の来日劇となった。

 4日に東京・永田町の参院議員会館で開かれたG20国会議長会議。主催者の山東昭子参院議長は、予定より約20分前倒しして始まった開会式に姿を見せたが、すでに着席していた文氏を一瞥(いちべつ)することもなく、自身の席についた。

 文氏は2月、米メディアのインタビューで、譲位前の上皇さまを「戦争犯罪の主犯の息子」と呼び「慰安婦問題の解決には天皇の謝罪が必要」などと語った。日本国内では「極めて遺憾」(安倍首相)などと激しい反発が起こったが、文氏は6月にソウル市内で鳩山由紀夫元首相に謝罪の意を示しただけで、日本側への正式な謝罪はない。

 この対応を受け、山東氏は9月、文氏への会議の招待状を駐日韓国大使に渡す際、「(発言は)甚だしく無礼で受け入れられない」と抗議。さらに、文氏に書簡で謝罪と撤回を求め、回答がない限り、個別の会談には応じない姿勢を示していた。

 それでも納得のいく回答はないまま、文氏は来日した。関係者によると、文氏は4日の会議で発言する際「山東議長、会議の開催ありがとうございます」と謝意を述べたが、山東氏が求めた謝罪と撤回については言及しなかったという。

 同日午後には共同声明の採択やレセプションなどが行われたが、文氏は午後の日程をすべて欠席した。参院関係者は「(文氏は)一体、何をしに来日したのだろうか」と首をかしげた。結局、山東氏は文氏が求めた個別会談には応じなかった。

 その一方、文氏は4日の会議前、韓国メディアなどに対し、徴用工判決に絡んで日韓企業の拠出金と個人の寄付を募り、元徴用工らに支給する内容の法案を作ったことを明らかにした。5日に東京都新宿区の早稲田大で講演した際にはこの法案について「日本側の積極的な賛同も期待する」と述べた。

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