韓国の“反日”助長させた「悪しき歴史」と「国内勢力の存在」 文政権を甘やかさない!日本は今こそ「毅然対応」を

【日本の選択】

 日米両国が、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権との「決別」をも視野に入れている。国際情勢の激変を受けても、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄決定を取り消そうとしないからだ。特に、安倍晋三政権は、国家間の約束を反故(ほご)にし、数々の「反日」暴挙を繰り返してきた文政権を決して甘やかさない決意を固めている。韓国を増長させてきた「悪しき歴史」と、注目すべき「国内勢力の存在」とは。新進気鋭の政治学者、岩田温氏が集中連載「日本の選択」で迫った。

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 漢の時代(前漢=紀元前206年-8年、後漢=25年-220年)、中国の隣国に「夜郎国」という小さな国家が存在した。中国の歴史書『史記』によれば、あるとき漢からの使者に対して、夜郎国王が「自国と漢とではどちらが大国か」を問い、使者をあきれさせたことがあった。自らの力を過信して、実力ある相手を侮るような振る舞いを「夜郎自大」というようになったのは、この時の逸話からである。

 韓国の文政権による、常軌を逸したとしか思えない数々の非礼な「反日」行動を眺めていると、現代における夜郎国に見えてくる。いわゆる「元徴用工」の異常判決の問題にせよ、慰安婦の問題にせよ、すでに決着が着いた問題を蒸し返し、居丈高に日本政府、日本企業を強請り、たかるような反日行動は日本政府、日本国民が怒った際のことをまるで考慮していない夜郎自大な態度と言わざるを得ない。

 だが、われわれは、ただ韓国を批判しているだけであってはならない。

 なぜ、韓国がここまで異常な反日行動をとることになったのかを考えてみると、過去の日本政府の対応に問題があったことに気付かされる。日本政府が、韓国政府の言い掛かりとしか思えない主張に対して毅然とした対応をしてこなかったことが、韓国政府の反日行動を助長してきた一面があるといっても過言ではない。

 明治維新の立役者、西郷隆盛の言葉を集めた『南洲翁遺訓』には、次のような指摘がある。現代語にすれば、次のような意味になる。

 「正しい道を歩み、いざとなれば国の命運を賭してでも闘う覚悟がなければ、外国との交際などできない。相手国の強大さに萎縮して、自らの主張を曲げ、円滑な関係のみを優先させようとするならば、軽蔑を招き、友好関係はうまくゆかず、最終的には相手の言うことに従わされることになる」

 至言というべきだろう。

 夜郎国のごとく、現実を見つめずに自らを恃(たの)むのも問題だが、自らの主張すべきことを主張しないのも問題なのである。

 安倍首相は24日、韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相と会談した際、「徴用」の問題に関して次のように発言した。

 「韓国の大法院判決は、日韓関係の法的基盤を根本から崩すもので、国交正常化の基礎となった国際条約を一方的に破っている。健全な関係に戻すきっかけをつくってもらいたい」

 日本の主張を堂々と韓国の首相に指摘したのだから、これは快挙と言ってよい。自国のために主張するのが日本政府の役割なのだから、当然の仕事を果たしたのみに過ぎないともいえる。

 だが、つねに韓国の不当な主張に譲歩してきたのが歴代の政権だったことを思えば、こうした堂々たる発言はまことに頼もしいといってよいだろう。日本国民の一人として非常に嬉しく思った。

 日韓関係を考えるうえで、大きな障壁となっているのが、こうした毅然とした日本政府の対応を非難する「リベラル」と称する人々だ。

 7月25日、「韓国は『敵』なのか」と題する声明が出され、77人の呼びかけ人が署名を呼び掛けた。呼びかけ人を調べてみると、法政大学教授の山口二郎氏、東京工業大学教授の中島岳志氏、武蔵大学教授の永田浩三氏、東京大学名誉教授の和田春樹氏、精神科医の香山リカ氏といった、いつもの面々なのだ。

 この共同声明なるものを読むと、眩暈(めまい)がしてくるような気分に陥る。

 例えば、この共同声明では次のように主張している。

 「特別な歴史的過去をもつ日本と韓国の場合は、対立するにしても、特別慎重な配慮が必要になります。それは、かつて日本がこの国を侵略し、植民地支配をした歴史があるからです」

 この「特別慎重な配慮」こそが、韓国の「反日」行動を助長していることに、なぜ気づかないのか。日本が特別慎重な配慮をし続けた結果こそが、現在の日韓関係なのである。主張すべきを主張してこそ、日韓関係は正常な状態になることを忘れてはならない。

 多くの日本国民は、安倍首相のような毅然とした態度を待ち望んでいた。謝罪し、土下座までした鳩山由紀夫元首相のような態度では、相手に軽蔑されるだけだということを忘れてはなるまい。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを経て、現在、大和大学政治経済学部政治行政学科専任講師。専攻は政治哲学。著書に『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『「リベラル」という病』(彩図社)、『偽善者の見破り方 リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)など。

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