日韓首相会談 韓国 対話へ一定評価 徴用工問題姿勢は変わらず

 【ソウル=名村隆寛】日韓関係の悪化が続く中で行われた安倍晋三首相と韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相の会談について、韓国側は会談の約30分後に東京で趙世暎(チョ・セヨン)第1外務次官が会見し、その様子がテレビ中継されるなど、強い関心を示した。

 韓国は7月以降の日本政府による輸出管理の厳格化に反発しており、対話でその措置の撤回を引き出し、関係を改善したい考えだ。日韓首脳会談について言及はなかったが、首相間の会談は予定より長い21分間行われた。韓国政府高官は「一つの分岐点と評価できる。対話が政府間のチャンネルを通じ公式に活発化するだろう」と一定の評価を示した。

 会談で李氏は、昨年10月と11月に韓国最高裁が日本企業に賠償を命じたいわゆる徴用工問題に関し「日本と同様、韓国も1965年の韓日基本関係条約と請求権協定を尊重し順守してきており、今後もそうする」と述べたという。

 日本政府は徴用工問題が請求権協定で解決済みで、判決が協定に反しているとし、韓国政府に適切な措置を求めている。李氏は協定の尊重と順守を約束したが「これまでのように、今回も韓日両国が知恵を集めて難関を克服できると信じる」とも語った。徴用工問題は韓国側が蒸し返したにも関わらず、李氏は日本にも知恵を出すよう再度求めたわけで、韓国側の基本姿勢は変っていない。

 日韓首相の会談と同じころ、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相はソウルで韓国メディアを対象に記者会見し、徴用工問題をめぐる日韓協議について「意見の違いが少し狭まった部分もあるが、隔たりは大きい」と明らかにした。

 李氏の「即位礼正殿の儀」出席に伴う首相会談のために、韓国からは約50人の記者が李氏に同行。韓国メディアには今回の会談への期待を込めた報道が目立っていた。

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