アフリカ支援、民間に軸足 28日から横浜でTICAD7

 政府が国連などと共催する第7回アフリカ開発会議(TICAD)が28~30日、横浜市で開かれる。日本は政府開発援助(ODA)を通じた政府主導の支援から、各国の自立につながる民間投資と貿易の促進に軸足を移す方針で、安倍晋三首相がアフリカの経済発展を支える新たな人材育成策を打ち出す。日本の存在感を高め、巨額の経済援助でアフリカへの影響力を強める中国を牽制(けんせい)する狙いもある。

 冷戦終結後、欧米各国がアフリカの開発から距離を置き始める中、日本は平成5年に第1回TICADを開催した。国連安全保障理事会の常任理事国入りに向け、アフリカ諸国の支持を取り付けていきたいとの思惑もあった。

 これまでODAを中心に開発支援を続けてきたが、アフリカ側のニーズは道路や港湾などのインフラ整備から、外国企業の国内誘致や貿易に移りつつある。現在、約13億人の域内人口は2051(令和33)年には25億人を超えると予想され、資源開発に依存した経済構造では域内の雇用を支えきれないためだ。

 ただ、アフリカに進出している日本企業(日系現地法人)の拠点数は増加傾向にあるとはいえ、約800にとどまる。法制度の不備や物流網の未整備などが理由だが、3700拠点以上が活動しているといわれる中国企業と比べ、出遅れ感は否めない。

 アフリカで暮らす日本人と中国人の数にも、大きな差が生じている。在留邦人は8千人程度だが、中国人は100万人に上る。「中国に比べ日本の存在感は格段に薄い」(政府関係者)のが現状だ。

 もっとも、巨費を投じてアフリカでの影響力を拡大する中国の手法は、問題も引き起こしている。ジブチなど過剰な融資により多額の債務を抱える国が出始め、「中国から距離をとっている国も多い」(外務省関係者)という。

 そのため日本は資金力ではなく、国家の持続可能な発展に結びつく人材育成で貢献する方針だ。法律や財政の専門家、技術者、日本企業の進出を支えるビジネスマンなど、自立的な経済発展に必要な人材は幅広く求められているため、日本企業への受け入れ策も打ち出したい考えだ。

 アフリカは深刻な貧困問題や国際テロ対策などの課題も抱える。平和と安定に向けた対応も会議の議題となる見通しだ。(力武崇樹)

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