立憲民主、東京・埼玉の知事選対応で苦悩

 立憲民主党が首長選の対応で主体性を発揮できていない。小池百合子知事の任期満了に伴う来年夏の東京都知事選は7月の参院選で躍進した「れいわ新選組」の顔色をうかがい、8月25日投開票の埼玉県知事選も地元選出の枝野幸男代表の存在感がなきに等しく、野党第一党としての主導権を発揮していないからだ。(千田恒弥)

 「候補者は他の野党とも連携しながら擁立したい」

 立民の福山哲郎幹事長は6日の記者会見で、都知事選の対応についてこう述べた。「党内で正式に議論したことはない」とも語り、現時点での対応は白紙であることを強調した。

 野党は平成28年の都知事選で、告示2日前にジャーナリストの鳥越俊太郎氏を統一候補として擁立したが、女性スキャンダルの発覚もあり大敗した。福山氏は否定するが、場当たり的だった前回の反省から、水面下では候補者選びが始まっている。都連内には「立民の考え方に近く、他の野党も相乗りできる人がいい。次の衆院選を考えれば今回も野党共闘で戦うべきだ」との声が出ている。

 立民が有力候補として念頭に置く一人が、先の参院選比例代表で約228万票をたたき出したれいわの山本太郎代表だ。立民幹部は「選挙で同じような旋風を巻き起こした小池氏とは違って彼は本物だ」と語る。

 山本氏に着目する理由について、党中堅は「彼を永田町から追い出すことができれば、再び野党の主役を奪えるとの計算も働いているのだろう」と解説する。山本氏は5日のBS-TBS番組で都知事選出馬の可能性について「排除しない」と否定しなかった。

 とはいえ、次期衆院選も視野に入れる山本氏が立候補しなかった場合はどうするのか。3年前の参院選東京選挙区で112万票を集めた蓮舫副代表は周囲に「100%ない」と漏らしているという。他党頼みの域を出ていない現状に、都連関係者は「年末が近づく頃に慌て始め、告示直前に鳥越氏のような人を選んでしまうのが目に見える」と自嘲気味に語った。

 一方、埼玉県知事選では無所属で出馬する大野元裕前参院議員への県連支持にとどめた。枝野氏は「基本的に地域組織や自治体議員らがやるべきではないか」と説明した。ただ、大野氏は国民民主党出身で、“相乗り”した感は否めない。そもそも野党第一党のトップの足元で独自候補を擁立しないことについて、立民県連関係者は枝野氏が4月の県議選で自身の選挙区内から新人を2人立てながら落選したことに触れ、こう推測した。

 「負けたときの『選挙に弱い党首』というイメージを嫌ったのではないか」

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