竹島領空 日本の防衛識別圏外 ロシア機侵犯

 日本固有の領土である竹島(島根県隠岐の島町)周辺で領空侵犯したロシア軍機に警告射撃をした韓国軍の動きは、領有権を前提とする行為であり、河野太郎外相は23日の記者会見で「日本政府の立場と相いれないことが行われた」と批判を強めた。

 「事案の発生を確認した後、直ちにロシア、韓国それぞれに対し、外交ルートで厳重な抗議をし、再発防止を強く求めた」

 菅義偉官房長官は同日の記者会見で、外務省のロシア課長や北東アジア第1課長らがロシアと韓国の在日大使館にそれぞれ抗議したと明らかにした。

 防衛省は23日、ロシア軍機1機が竹島の領空を2回にわたって侵犯したこととあわせて、日本海と東シナ海で中露の軍用機4機の飛行も確認され、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応したことを明らかにした。

 防衛省によると、領空侵犯したのはロシア空軍のA50空中警戒管制機1機だった。同省によると、ロシア軍機による竹島への領空侵犯が確認されたのは初めて。

 露空軍のTU95爆撃機2機と中国空軍のH6爆撃機2機の飛行も確認された。A50を含む5機は竹島北方の日本海上空で合流。A50が竹島を領空侵犯する一方、残る計4機は対馬海峡上空を経て東シナ海に抜けた。防衛省は一連の動きについて「合同演習の可能性もある」(幹部)とみて、警戒監視と情報分析に当たっている。

 防衛省は空自のスクランブルについて「竹島への領空侵犯に対してではなく、中露軍機が『防空識別圏(ADIZ)』に接近、侵入したことに対する措置」と説明している。

 空自によるスクランブルの対象範囲は、領空よりも広く設定されたADIZを基準としている。ただ、竹島は韓国に実効支配され、日本の施政権が及んでいないため政府は竹島をADIZから除外している。「竹島にADIZを設定すれば軍事的な緊張が高まる」(防衛省幹部)からだという。(石鍋圭)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ