参院選公示 令和の国家像を語れ 政治部長 佐々木美恵

 新時代で初の国政選挙がスタートした。参院選は政権運営に対する中間選挙と位置づけられ、政権選択を迫る衆院選とは異なる。それだけに、新しい時代における国家のありようを念頭においた論戦を期待したい。

 平成最初の国政選である元年の参院選は消費税導入、リクルート事件などが争点となり、当時の土井たか子委員長が「山が動いた」と表現した社会党が大勝した。以来、平成の政治史はよりよい政治を求めて試行錯誤の連続だった。

 新時代になっても少子高齢化、人口減少はさらに進む。真に必要な社会保障、そのための財源をどう手当てするのか。年金制度への不安をあおるのではなく対案を示し、有権者に判断材料を提供してほしい。

 今回の参院選にあたり、安倍晋三首相は公開討論会などで「憲法のあるべき姿を議論する姿勢のある政党か、ない政党か」と語り、争点を提起した。憲法は国の基本だ。自衛隊の憲法への明記をめぐる問題も避けて通れない。具体的な改憲項目についても各党は考えを披瀝(ひれき)すべきだろう。野党は改選数1の1人区で統一候補を立てた。各候補がいかなる憲法観を持つのかを見極めることも重要だ。

 核・ミサイル戦力を放棄しない北朝鮮、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をはじめ東・南シナ海での覇権を狙う中国、エネルギーの大半を依存する中東の情勢、日米安全保障条約のあり方など課題は山積している。拉致問題も道半ばだ。「令和日本」の国家ビジョンを見据えた選択の機会としたい。

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