参院選第一声 安倍首相は福島の果樹園、枝野氏は新宿

 参院選が公示される4日、与野党の党首が最初に支持を訴える「第一声」の場所が固まった。安倍晋三首相(自民党総裁)は東日本大震災の被災地、福島市の果樹園を選び、復興とともに農業への取り組みをアピールする。立憲民主党の枝野幸男代表は、界隈(かいわい)に熱狂的な党の支持者が多い東京・新宿で遊説をスタートさせる。

 首相はこれまで、自民党総裁に返り咲いた直後の平成24年衆院選と政権復帰後初の国政選挙となった25年参院選、26、29両年の衆院選で福島県を第一声の地に選んできた。

 今回、首相が演説する福島市の果樹園は、桃の産地として知られる。首相は、被災地の農産品輸入規制を撤廃、緩和した国が増えたことを説明し、復興に最優先で取り組む方針をアピールする。

 果樹園から選挙戦を始めるのは、農業に対する不安を払拭する狙いもある。トランプ米大統領は5月、日米貿易交渉の「8月決着」に言及し、野党は政府が米国産農産品の輸入拡大を進めるのではないかと追及している。首相は農家を守る姿勢を強調し、懸念を取り除きたい考えだ。

 公明党の山口那津男代表は神戸市中央区の百貨店「大丸神戸店」前で第一声を上げる。同党は東京、大阪など7選挙区で公認候補を擁立するが、情勢が最も厳しいのが兵庫(改選数3)だ。目標とする7選挙区の候補者全員当選と比例代表で6議席以上を獲得するために、兵庫を最重点区に位置付けている。

 一方、枝野氏が第一声の場にJR新宿駅東南口を選んだのは、平成29年の結党時に熱狂的な支持者が集まった“聖地”であることに加え、「都市型政党」という特徴も踏まえたからだ。

 東京(改選数6)は取りこぼしが許されない重要選挙区の一つで、街頭演説では同区に出馬する新人2人のほか、比例代表に擁立する女性のタレント候補らもマイクを握る。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は、第一声を静岡県の掛川城公園三の丸広場で行う。静岡(改選数2)は同党と自民党の現職が出馬するのに加え、立憲民主党が知名度の高い新人を擁立した。玉木氏は、野党同士のつばぜり合いを制するため静岡にテコ入れを図る。

 共産党の志位和夫委員長は、現職が再選を目指す東京を考慮し、JR新宿駅西口を選んだ。日本維新の会は、大阪(改選数4)に2人を擁立したこともあり、松井一郎代表が大阪市中央区の高島屋大阪店前でマイクを握る予定だ。

 社民党の吉川元・幹事長は不出馬を表明している又市征治党首に代わってJR新宿駅南口で、幸福実現党の釈量子党首はJR有楽町駅前でそれぞれ第一声を上げる。

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