衆参同日選に尻込みする枝野氏 党首討論で解散求めるか

【野党ウォッチ】

 安倍晋三首相と野党党首による今国会初の党首討論が19日に開かれる。これまで立憲民主党の枝野幸男代表は、政権交代のためには参院選に衆院選を合わせて行う衆参同日選が「望ましい」と訴えてきたが、その引き金となりそうな内閣不信任案の今国会提出には慎重な姿勢を示す。強気に出ない背景には、ジリ貧の政党支持率などがあるようだ。首相は同日選を見送る方針を固めたとはいえ、枝野氏は党首討論で衆院解散を迫れるのか。

 「『解散はない』という報道が相次いでいる。こういう状況ならば参院選に(単独で)挑むわけなので、参院で問責決議案を出すのが筋ではないか」

 枝野氏は16日、95歳まで生きるには夫婦で2千万円の蓄えが必要とした金融庁金融審議会の報告書をめぐり、同庁を所管する麻生太郎財務相兼金融担当相への問責決議案を提出する方針を明らかにした。その一方で、菅義偉(すが・よしひで)官房長官が「解散の大儀となる」と断言した内閣不信任決議案の提出に関しては明言を避けた。

 同日選に関し、枝野氏はこれまで強気の発言を続けてきた。11日の党会合では「解散権をお持ちなのは首相であり、新聞社ではない。いつ衆院は解散があってもおかしくないということで準備をしなければならない」と強調した。立憲民主など野党5党派の幹事長・書記局長らの13日の会談でも、衆院解散への備えを進めることを確認している。

 もともと、立憲民主党は内閣による恣意(しい)的な衆院解散を防ぐため、憲法で認められてきた解散権を制約すべきとの立場を取ってきた。党幹部は「枝野氏は『同日選は望ましい』と言い続けてきたが、こちらから解散を求めたことはない。党の基本的な考えと矛盾してしまう」と話す。

 政権交代のための解散は望ましいが、自らは解散を求めないという矛盾する枝野氏の発言の裏には何があるのか。

 立憲民主党は結党した平成29年衆院選で躍進したが、1年半以上が過ぎた現在、政党支持率に陰りが出始めている。

 産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が今月15、16両日に行った合同世論調査では、立憲民主党の政党支持率は6・8%で、前月比0・6ポイントの減となった。自民党も前月比で支持率を減らしたが、35・9%を有している。立憲民主党は野党で一番高い支持率を誇るとはいえ、自民党と大差がついたままだ。

 立憲民主党衆院会派の岡田克也元副総理は13日の記者会見で、野党が今国会を通じて政権・与党を追い込めたかを問われ「野党が分断されている中でよく戦った」と答えた。ただ、低空飛行を続ける政党支持率を見ると、岡田氏の評価は的外れといわれかねない。

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