堺市長選 維新は都構想争点にせず 足並みそろわぬ自民

 前市長の辞職に伴う堺市長選は、4月の大阪ダブル選以降「連勝」の大阪維新の会と、反維新系候補による事実上の一騎打ちとなった。ただ維新は最近、国会議員の暴言問題や大阪市議による公職選挙法違反事件など失点続き。一方、前市長を支えてきた自民党は大阪府連会長が維新との融和路線を打ち出し、独自候補を立てなかった。堺市議団はこれに反発しており、足並みはそろっていない。

 直近2回の堺市長選はいずれも維新候補が竹山修身(おさみ)前市長に敗北し、堺は「反維新のとりで」だった。だが竹山氏が政治資金問題で退場を余儀なくされ、竹山市政を支えてきた自民や旧民主系会派なども少なからぬダメージを受けた。

 竹山氏の問題を追及し続けてきた維新は前回選に続いて元府議の永藤英(ひで)機(き)氏(42)を擁立。看板政策の大阪都構想に公明の協力を取り付け、2回目の住民投票実施が確実となったが、堺市長選では根強い市民の拒否反応も考慮し、都構想を争点化しない戦略をとる。

 しかし、告示を目前にして勢いに水を差す不祥事が続発。日本維新の会を除名されるに至った丸山穂高衆院議員の暴言に続き、公選法違反容疑で大阪市議が逮捕。今夏の参院選候補だったフリーアナウンサーの差別発言問題も浮上した。ある維新市議は「尾を引くかもしれない」と警戒する。

 一方、これまで反維新の先頭に立ってきた自民も揺れている。11日に府連会長に就任した渡嘉敷奈緒美衆院議員は、一連の選挙での大敗を受け、維新との連携を模索。都構想への賛否も見直す考えを示し、反対ありきの候補は「推薦しない」と明言した。

 堺市議会の自民会派は、反維新勢力が結集できる候補者の擁立を検討したが、渡嘉敷氏の方針で困難に。離党し無所属で出馬した元市議の野村友昭氏(45)を市議団の各メンバーが個人的に支援することになった。

 ある自民市議は「市民の都構想へのアレルギーは依然強いと肌で感じる。いかに『堺は一つ』と訴えられるかだ」と強調。野村氏も「大阪市で都構想が実現すれば、次は堺。争点にならないのはおかしい」と、反都構想・反維新の受け皿として支持拡大を狙う。立憲民主党や共産党系の市民団体も自主支援する方針だ。

 一方、維新に歩み寄る公明は「堺に関わるつもりはない」(府本部幹部)と、自主投票を決めている。

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