事実無根の論理振りかざす…虚偽主張で「東海」浸透させる韓国

【竹島を考える】

 4月9日、日本海の呼称をめぐる日韓による非公式会議が英国ロンドンで開催された。日本政府は、この会議でも「日本海の呼称は世界に認められた唯一の名称」と従来の主張を繰り返したとのことである。

 今回の会議には北朝鮮も参加し、北朝鮮は日本海に換えて「朝鮮東海」とすべきだとしたという。日本海の呼称問題は、北朝鮮を加えて三つどもえの様相を呈すまでになった。北朝鮮は韓国と同様、日本海の単独表記には反対のため、今後、両国が共同戦線を張ることも考えられる。そうなれば日本政府は、韓国と北朝鮮に挟撃され、苦戦を強いられる。

 歴史的に「日本海」と関係ない「東海」

 今回、非公式の会議が開催されることになったのは、国際水路機関の議長国からの要請があったからである。韓国側の報道によると、日韓は2020年4月末の総会までに、日本海の呼称問題に決着をつけなければならないという。この会議には、米国や英国も参席しているので、日本側としては従来とは異なる戦術で臨むべきであった。

 日本海の呼称問題を「歴史問題」と捉える韓国側と、「世界が認めた唯一の呼称」とする日本側とでは争点がかみ合っておらず、従来のままなら議論は平行線をたどらざるを得ないからだ。韓国と北朝鮮が主張する「東海」は、歴史的には朝鮮半島の東海岸に沿った海域を指し、日本海とは関係がない。日本は、日本海呼称問題が起こった初期段階でこの事実を指摘し、韓国側の主張を一蹴しておくべきであった。

 韓国側が2千年前から使用してきたとする「東海」も、日本海とは無関係な中国の「東海」=渤海(ぼっかい)及び黄海=のことである。この歴史的事実を指摘することなく、「世界が認めた唯一の呼称」と繰り返しても、国際水路機関の会員国から理解を得るのは難しい。韓国側では一応、歴史的な根拠を示し、それに基づいて東海の正当性を主張しているからだ。

 事実無根の論理振りかざす韓国

 韓国側の「歴史認識」によると、世界各国の地図製作の指針となる『大洋と海の境界』の初版が国際水路局(のちの国際水路機関)で編(へん)纂(さん)された1929年当時、朝鮮半島は日本の植民統治下にあった。そのため東海の正当性を主張する機会が奪われていた。それに東海の呼称は、2千年も前から使われている。これは国際水路機関の『大洋と海の境界』を改訂して、日本海の本来の呼称である東海を載せるべきだ、とするのがその論理である。

 韓国側ではこの事実無根の論理を振りかざし、日本に対しては「過去の清算」を求めてきたのである。

 韓国政府が、日本海の呼称を問題にし始めたのは1992年、第6回の「国連地名標準化会議」からとされている。それから四半世紀、日本は韓国側の理不尽な要求をはねのけることができないまま、相変わらず「世界が認めた唯一の呼称」説に依拠してきたのである。

 韓国の戦術転換で変化生じる国際世論

 だが、韓国側ではすでに1997年、その戦術を転換して、第15回の「国際水路会議」では東海の単独表記から日本海と東海の併記を求めてきた。その結果、国際世論にも変化が生じている。

 韓国の国策提言機関である「東北アジア歴史財団」によると、2000年から2005年の間に東海併記が2・8%から18・1%に増加し、2009年には併記が28・1%に達したという。

 さらに韓国側の「東海併記」を勢いづかせたのが、2014年、米国バージニア州の議会で「東海併記法」が成立した事実である。その後、全米の6つの州でも「東海併記法」が成立している。この「東海併記法」の成立によって、公教育で使用される教科書に「日本海」と表記される場合は「東海」を併記することになったのである。

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