逃げまくる韓国に「踏み絵」迫る安倍政権 対応次第では日韓首脳会談中止に…韓国、国際社会から冷遇も

 安倍晋三政権が、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権に「踏み絵」を迫った。いわゆる「元徴用工」をめぐる韓国最高裁の異常判決を受けて、日韓請求権・経済協力協定に基づく「仲裁委員会の設置」を韓国政府に要請したのだ。30日以内に日韓双方が委員を選定する必要があり、大阪で6月28、29日に開かれるG20(20カ国・地域)首脳会議前に期限を迎える。韓国が対応しなければ、文氏が求める日韓首脳会談は開かれない見込みで、国際社会の「冷遇」が待ち受けている。日本政府は、国際司法裁判所(ICJ)への韓国提訴も念頭に置いている。

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 「最近の韓国側の指導者の発言からも、具体的な措置が取られる見込みはないと言わざるを得ない」

 菅義偉官房長官は20日の記者会見で、こう述べた。翌21日、韓国の南官杓(ナム・グァンピョ)駐日大使と首相官邸で面会し、仲裁委員会の開催に応じるよう求めた。韓国に対する強い不信感がうかがえた。

 日本政府は今後、仲裁委員会の設置・開催に応じるよう、韓国側に強く働き掛ける意向。

 河野太郎外相は21日午前の記者会見で「文大統領にきちんと責任をもって対応してもらいたい」と語ったうえで、パリで22~23日に開かれる経済協力開発機構(OECD)の閣僚理事会に合わせて、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談し、仲裁委員会設置に応じるよう直接要請することを明らかにした。

 国家間の協定順守を求める日本側の要請に対し、韓国の外務省当局者は20日、「諸般の要素を考慮し、慎重に検討する」と述べたが、菅氏が指摘したように韓国側が応じる可能性は低い。

 昨年10月の異常判決以降、韓国政府で対応策の取りまとめを担当してきた責任者である李洛淵(イ・ナギョン)首相は15日、韓国メディアとの討論会で次のように述べた。

 「司法手続きが進められている事案に、政府が対策を出すには基本的に限界がある。いろいろ論議をしたが、結論は限界があるということだ」

 立法と行政、司法がそれぞれの暴走をチェックする「三権分立」を理解しておらず、職務放棄したと思わざるを得ない。日本政府は、韓国の「不作為」が今後も続くと判断して第三国の委員も入る仲裁委設置を要請した。

 仲裁委のメンバーについて、日韓双方は30日以内に委員を選定する必要があり、来月28、29日に開かれるG20首脳会議前にリミットを迎える。日本外務省幹部は、日本側委員を任命したと記者団に述べており、すでに準備を終えている。

 韓国経済の低落が明らかになるなか、文大統領はG20に合わせて、安倍首相との首脳会談開催に意欲を示している。だが、日本政府側は「(徴用工問題で)しっかりと韓国が対応してくれないと駄目だと思う」(西村康稔官房副長官)と韓国を突き放している。

 つまり、韓国の仲裁委員会への対応が、日本が首脳会談に応じるかどうかを決める「踏み絵」となっているのだ。

 韓国側は今後、どう出てくるのか。

 韓国情勢に精通するジャーナリストの室谷克実氏は「仲裁委が実現する可能性はほとんどないだろう。文政権の本音は『1965年の日韓基本条約や日韓請求権・経済協力協定は違法な植民地支配に基づくもので、協定にある仲裁委員会には応じられない』というものだ。ただ、それを言ってしまうと日韓の国交がないということになるため、『日韓関係を改善したい』というポーズを取りながら無視を続けて、うやむやのまま日韓首脳会談を実現したいと思っているのではないか。当然、お得意のロビー戦術で、日韓議員連盟などに接触してくることが考えられる」と解説する。

 韓国が仲裁委設置に応じない場合、日本政府はICJに韓国を提訴することも想定している。当然、日本企業に実害が出た場合、制裁発動の準備は終えている。

 韓国との国際紛争をめぐり、日本は最近、苦い経験をした。

 韓国が、福島など8県産の水産物の輸入を禁止している問題で、世界貿易機関(WTO)の紛争処理の「2審」に当たる上級委員会が4月、韓国の措置を不当とした「1審」の紛争処理小委員会(パネル)の判断を破棄し、日本は事実上敗訴した。

 外務省幹部は5月16日の自民党会合で「政府全体としての訴訟戦略を練ることができなかった」「専門家と弁護士事務所のやりとりに任せすぎていた」と述べ、訴訟戦略の不備を認めた。

 室谷氏は「国際社会に公正な人間がいると思ってはいけない。韓国はロビー戦術、というよりも接待攻勢などを得意にしている。ICJに提訴する前に、制裁を発動して日本の怒りを示した方がいい。外相など政治的な会談に応じると、韓国の宣伝に使われる恐れがある。政治的会談には応じず、事実上の『断交』『無視外交』を貫くべきだ」と話した。

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